SNレザースタンプツールズ社刻印の取扱い開始!あと、刻印の長さについて。こんばんは(^^) 福島県福島市の自宅兼工房でレザークラフト教室、革製品の製作などをしています。Handmade leather goods t.kannoです。*現在教室はお休みさせて頂いております。 *レザークラフト部(仮)の活動もお休みさせて頂いております。 なにかと暗い話題ばかりの世の中ですが、レザークラフトに限らず家で名一杯楽しめるものが一つでもあると良いですよね。 それでは今回BASEショップで新たに取り扱う刻印の紹介です。 日本でもすでに取扱店舗があると思うので、もしかしたら目新しさがないかも?なんですが、ブルガリアのSN LEATHER STAMPS TOOLS社の刻印を取り扱うことにしました。 ちょっとした事なんですが特注で作ってもらいますよ(^^) 実は随分前に届いていたのですがちょっと打ち合わせミスがあって遅れていました。そちらは後で書きますね。 まずはSN LEATHER STAMPS TOOLS社について軽く紹介します。 オーナーはグラフィックデザイナーの大学を卒業後、商標やロゴデザインの仕事を経て現在のレザーツールメーカーを立ち上げ現在に至っております。 デザイン性に飛んだスーベルナイフをはじめ現在300種類(2020年4月)を超える種類の刻印を生み出しています。 そのほとんどの刻印が真鍮製のヘッド(模様のある箇所)にステンレスのシャフトを加え込んだ形状ですが、最近では売れ筋商品を中心に高めの値段設定ではありますがオールステンレス刻印も発売され始めています。 真鍮製のメリットとしては掘削性の良さでコストを抑える事ができる事に加えて、熱を加えてホットスタンプとしての使用も可能なのでタンニン舐めし革のみならずクロム舐めし革にも対応しています(メーカーの説明によります)。僕的にはジオメトリックスタンプのような組み合わせる刻印のホットスタンプは難しいと思っていて、絵刻印のようにポンっと一回押すような刻印がこれに当たるんだと思います。 デザイン的な事に触れますと、流石はグラフィックデザイナー!という印象で既存の刻印にはない奇抜なデザインも多く、またヨーロッパの雰囲気が漂うものも素敵です。使用すれば今までと比べ一味も二味も違うレザー作品の製作が可能だと思います。 刻印の製作は鋳造でも成形でもなくCNCフライスが使われているため、陰影がとてもくっきりでます。*CNCフライスとは簡単に言うとコンピューター制御で金属などを掘削する工業機械です。 ちなみにCNCフライスを使用しての刻印製作としてもっとも有名なのはバリー・キングだと思います(最終仕上げは手作業です。)。 あと、重要なところで2ミリ厚以上の革を使ってくださいとの説明もありました。 以上がSN LEATHER STAMP TOOLの紹介でした。軽くまとめるつもりでしたが長くなりましたね(笑) はい。メリットだけを書きました。 ここから自分なりに感じたデメリットについて書こうと思います。 まずは素材についてです。 真鍮はくすみます。真鍮製の金具をお使いの方は分かると思うのですがエイジングします。 硬貨だと5円玉も真鍮なのでイメージしやすいですかね? 右側は2年ほど使っている自分用で、今回入荷分(左側)と比較しますがやはりくすんでますね。僕的には味が出る感じで好きなんです。 あと、鉄やステンレスに比べると柔らかいですかね?2年ほど使っての感想だと曲がったり折れたりはありませんが、床に落としたりして欠けたりするのは鉄、ステンレスでもあるので気をつけてくださいね。 持ち手につきましてはステンレス製なのでサビはありません。持ち手はやはり一番触れるところなのでステンレス製なのでありがたいです。 次にデザインについてです。 前述したとおり斬新なデザインが多いです。それに伴い今までにない手順を踏んだ打刻方法を求められる刻印が多々あります。また、CNCフライスによって製作された精密な刻印故に打刻する際にもほんの少しのズレも許されない刻印も存在します。また、どう打っても浅くしか入らない刻印もありますね。。ずばり言うと扱いにくい刻印です。 こちらにつきましてはご安心ください。取り寄せ後、実際に使用して僕の方でも無理だと感じた刻印は販売いたしません。 前置きが長くてすいませんでした。 今回販売するのはジオメトリックスタンプ(幾何学模様)が中心で、こちらの刻印になります。 打ち方も少し解説しますね(^^) #163 前回のブログではこちらを使用したミドルウォレットをアップしましたが、この模様とても気に入って使っています。かなりはっきりとした印影がでます。 存在感ありますよね! 打ち方 ①まず先に、この刻印はどちらが上?というのがないと思うのでこの打ち方が正解という訳ではありませんが僕のやっている方法の紹介です。 僕的にはYの字になる向きの方が良く感じました。 ②Yの字の谷の部分に山の部分を合わせるように打っていきます。 ③縦一列を打ち終えたて次の縦列を打つ際は刻印を半分ずらす感じです。 #163(L&R) #163の補助として使う刻印で単体使用ができません(初回は#163とセット販売、次回からしない予定です。)。 打ち方 ①#163を打ち終えたあと、 ②L&Rを両端に打つと、端まで綺麗に打てます。 #262 こちらは、BASE で以前から販売させて頂いておりますラティスバスケットと同じ構造の刻印で3本のロープが入ったタイプです。 ラティスバスケットはプレーンな革本来の風合いが残る感じなのに対し、こちらは模様の主張が強く、いかにもスタンピング!という感じですね。 打ち方 ①まずは一回打ちます。 打刻見本です。 ちなみにラティスバスケット(X513)は模様は抑えめで素の革感が残る感じですね。 #263 #262と似た感じですが、真っ直ぐと若干斜めのパターンの繰り返しを表現できます。 打刻見本です。 #262との差がよく分かりますよね。 #296 最後に今回1番のおすすめです。 打ち方 ①鉄筆などでこんな感じのガイドラインを引いてから(今回は1センチ四方にしましたが、広くしても菱形にしても良いです。)、 ②線が交錯しているところに中心を合わせて打つだけです。構造上、真ん中に合わすのに少し慣れが必要なので最初はこんな感じに軽く打って、あっているのを確認してから強く打っていったら良いと思います。 あと、この刻印は多少ズレても気にならない感じですよ(^^) この感じ凄くないですか? 本当にクッションが入ってるみたいですね!高級な革張りの椅子のようです! ちょっと慣れが必要ですが、とっても使える刻印だと思いますよ! 打ち方を紹介してからいうのもなんですが、ジオメトリックスタンプは手に入れてからいきなり綺麗に打てるものではありません。 もしかしたらもっと良い手順、綺麗な打ち方があるかもしれませんので実験もお願いできればと思います(^^) 最後に僕のショップだけの特注について 通常販売されているこのメーカーの刻印の長さは約9.5センチなのですが、僕が実際に使った感覚だと短く感じました。 それもそのはずで、日本でもっとも使われていると思われるクラフト社の通常刻印の長さが約10.5センチ〜約11センチ、バリーキングについては約10.5センチなのでそう感じるんだと思います。これは僕だけじゃないと確信しています。 たった1センチ?と言われそうですが実際に使ってみてわかるのは、短すぎるとハンマーで手を打ってしまう事があるということです。 ベベラやペアシェイダーなどの基本刻印ならまだしもですが、ジオメトリックやバスケットスタンプを打つ際は力強く打ちますので大きな怪我にも繋がると思います。 この刻印は短いんだ!と考えながら打てば大丈夫だとは思いますが、刻印ってそういう事を考えず手先の感覚でリズムよく打つところがあると思います。 この問題につきましては、メーカーに粘り強く交渉して刻印を長くしてもらいました。 上が特注で作って頂いた約10.5センチ、 下が通常の約9.5センチです。 メーカー側からすると、そんな細かいところに拘る意味が分からない。というのが当然の意見な訳ですが、下手な英語で事細かに説明してなんとか承諾して頂けました。 多くの注文はダメとの条件なので入荷は少量、在庫補充は2〜3ヶ月に1度という事になりました。 コロナの影響も入荷にどのような影響がでるかは心配ですね、、ちなみにハイドクラフター刻印は今のところ入荷の見込みがたっていません。。アメリカも大変ですよね。 僕のところで扱うNS LEATHER STAMPS TOOLS社の刻印の特注の内容は「刻印の長さの変更」です。 ここからおまけの失敗談 長さにこだわり注文したわけですが、まさかの打ち合わせミス。なんと2センチ長いのが届きました(笑) これが原因で販売するのがが遅くなっていました。 ちゃんと図面を引いて説明すれば良かったんですよね(^^;; とても困っていたのですが、金属加工にも長けた革仲間にお願いして1センチ削ってもらいました。ありがとうございます。 頼んでおいて失礼なのですが、厳密に言うと短くしたところが100%完璧な直角が出ていません。それで暫く使ってみたのですが、これは全く気にならない範囲だと思います。 かなり寄って撮った写真ですが、わかりますか?言われなきゃ分からない範囲だと思います。 切断面は切断時の熱で少し黒くなってます。バリーキング刻印もたまにこんな感じのがあります。 右が通常、左側が初回ロット 次回は最初から全長10.5センチでお願いする予定でいます。 という事で初回ロットに限りましては、 ①間違えて刻印の長さを長く注文してしまったため、その分カットして10.5センチにしました。 ②カットした断面が完璧な直角ではなく、切断した際の熱で黒くなってます。 という理由で訳あり品として大幅に値下げして販売したいと思っています。 あまり気にしない方はお安く手に入れる良い機会かもしれませんね。また、刻印としての機能を損なうような不具合が出た場合はちゃんと対応しますのでご安心ください。(^^) 長くなりましたね。失礼。 最後に僕なりのこだわりです。というか販売する側ってこう有るべきじゃないかな?という話を、 新たに刻印や工具を販売する際は必ず1つは自分用にしています。 個人的な事を言うと自分で使った事もない物を売るのは無責任だと思ってます。僕は基本的にメーカーの言うことを鵜呑みにしないです。自分の感覚を頼りにしてますからね。 という事で自分用を引いた上、販売に至らなかった刻印を引いての本当に少しの販売になってしまうのですが、よろしければショップのほう覗いてみてください(^^) おまけ♪ 我が家ではカップ麺を使った炊き込みご飯ブームです。 まずは紺のきつねそば 噂には聞いましたが病みつきになりますね(笑) 個人的にはそばが1番美味しく感じました。 もっと攻めてみようと思います。 よろしければご覧下さい^_^ ↓カートショップサイト↓ 【Handmade leather goods t.kanno on the BASE】 即納品可能商品のレザーアイテムや工具を販売しております。また、ご購入頂いた方には個別で技法などのご質問受け付けております♪
by tkanno4649
| 2020-04-01 16:01
| ネットショップ
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