革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その4)こんばんは(^^) 福島県福島市の自宅兼工房でレザークラフト教室、革製品の製作などをしています。Handmade leather goods t.kannoです。 だいぶ間が空いてしまいましたが「革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる。」シリーズの続き、長くなりましたが今回で終わりです。 以前の記事のリンクはこちら↓ 今回は手縫いからです。 手縫いに関しては特別な事をしていないので特に説明はありません。普通の表が斜め、裏が真っ直ぐになる縫い方です。 手縫いの後コバを整えます。 今回はクラフト社のサンドスティックを使ってみました。 茶色のはずっと前からありましたが、下のオレンジのは数年前に発売されたもので茶色のより目が細かいです。 次にヘリ落としです。 今回は協進エルのマスターヘリ落としとプロヘリ落としを使ってみました。 教室では入門用としておススメしているのがプロヘリ落としです。 ガイドが厚すぎです。まぁ、加工すればいいんですがハイス鋼は硬すぎて僕にはできません。 プロヘリ落としは加工してますよ。 右利きなので右側だけ加工していますが(左側も少し角を削ってます。)、簡単に言うとガイドを薄くしているだけです。 すると薄い革でも対応できるんです。 (今回のコースターくらいのコバの厚みだったら加工しなくても大丈夫だと思います。) ヘリ落としって0番〜4番、0.8mm〜1.5mmとか色んな種類があって、最初の一本を買うとき迷いますよね。僕がおススメするのは大体真ん中の2番当たりです。最初は0.8mm厚の革とか使わないと思うんです。薄い革での仕立てって難しいですからね(^^;; 上達してくるとヘリ漉きなんかをして薄く仕立てたくなってくる方もいると思うんですが、大手メーカーのヘリ落としの最小の0.8mmっていうのは0.8mm厚の革のヘリ落とし難しいです、、確かに刃の溝は細いんですがガイドが厚いから困難なんです。 そこら辺を考えるとフロンティアのヘリ落としの0番の先端が僕にとっては理想です。 こんな感じですね。 ロンズツールのヘリ落としもかなり使うんですが、こんな感じに近づけています。 クラフト社で発売されているフリントのヘリ落としは信じられないくらい良く切れるんですが、裏側の構造のせいでかなり細い番手のヘリ落としでもがっつりヘリが切れてしまいます。少し残念な工具ですね、、凄く良く切れるのに、、 脱線ついでに、、 ダグラスのヘリ落としですね♪ これは工具自慢(笑) ファインエッジャーと呼ばれるものでフロンティアの0番がでるまでは、例えば0.6mm厚の革のヘリ落としできるのはこれくらいだったと思います。薄い革はこれ!って感じです。 それで溝がこれでもか!ってくらいあるので寿命も凄く長いと思いますが、なんせ長いのでちょっと使いこなせるようになるまで時間がかかりそうです。 次にコバ磨きです。 最近の僕の手順なんですが、まずはCMC(ほとんど水)で軽く磨きます。 その後捻入れ。フロンティアの中をつかいました。 少しCMCの水分が残っている状態で捻入れしているのでコバが焼き締められ硬い状態になります。 たまに聞かれるんですが、捻の炙り加減。 汗が引く感じ。というのは五助屋レザーさんのブログをチェックしている方なら分かると思います。僕の感覚を加えると柄が少し熱くなるくらいは炙りますよ。 硬くなったコバはとても整えやすくなります。 今回は丁寧に耐水ペーパーの400番のあと800番で最終処理しました。 見てのとおりCMCとか使い出すとちょっと手についちゃっていたのが銀面について汚れ出します。特にヌメ革ですね。これは後でクリアしてみます。 次にトコノールで最後のコバ磨きです。 違うカメラでマクロ撮影したので色合いが違ってしまいすいません。 なかなか綺麗なコバになっていると思います。 最後に、これが今回一番の良いネタかもしれません。 SEIWAのレザークリンケア 汚れ落としとカビ防止剤です。以前カビた革に使ってみたらカビが落ちました(表面的にだけだとは思います。)。 流石はSEIWA!と思いますね、、 ホントに汚れ落ちるんですよ。液体類は絶大的にSEIWAの製品を信頼しています。だってSEIWAのある高田馬場なんて昔から染め物の街ですからね。やっぱり歴史ですよね(^^) 最後に、 ヌメ革って染色もできるし、カービング(シェリダンスタイルカービングには少し向いていないかもしれません。)もできるし、革本来の純粋なエイジングも楽しめるオールマイティーで良い革ですよね。最後まで加工されていない分少しやすかったりもしますし♪ ハーマンオークツーリングレザーもヌメ革の分類です(^^) なんですが、グレージング、染色、オイルなどの加工がされていない分、製作途中で汚れが付きやすいのが難点ですよね(^^;; そこら辺を回避する手段の一つとしてSEIWAから発売されているピュアホースオイルというものを使う方法があります。その名の通りホースオイルなんですが、ニートフットオイルより格段に浸透力の強い最高級ホースオイルです。これを塗ってから仕立てると汚れ防止になりますよ。 豆知識としてはピュアホースオイルを塗ったあとニートフットオイルを塗るとニートフットオイルの浸透力も上がります。 ピュアホースオイルはちょっと高めなので、コスパ重視ならワックス系ですが、ラナパーも汚れ防止におススメです♪ かなり長期に渡り、かなり脱線もしましたが、革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる。シリーズはこれで終わりです。 Aさん近々このコースター送りますね(^^) ↓カートショップサイト 即納品可能商品のレザーアイテムや工具を販売しております。また、ご購入頂いた方には個別で技法などのご質問受け付けております♪
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by tkanno4649
| 2019-01-03 21:18
| レザークラフト
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