俺のホビー!!ほぼシェリダンスタイルカービング(゚д゚)(。_。)ウン!

革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)

革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)

こんばんは(^^)

福島県福島市の自宅兼工房でレザークラフト教室、革製品の製作などをしています。Handmade leather goods t.kannoです。

やる事がないようで流石に年末だからか?やる事がたまってきております。。
講習会のカービングの宿題やオーダーメイドを後回しににしている訳ではありませんが立体形成を施したコースターを作ってみました。
革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)_a0228364_18111374.jpg

革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)_a0228364_05283517.jpg
凄く写真が下手で失礼(^_^;)
立体形成が分かりやすくと、この写真もですがところどころマクロ撮影につよいデジカメを使っています。
しかし、カービングもそうなんですが細かいところは写真で伝わりませんね。。でも、フチ捻の熱処理の加減が不均等なのは良く分かります。これは失敗です。

僕は商品、革製品でも工具でもなんですがご購入頂いた方にはレザークラフトのご質問など個人的にお答えしています。
今回作ったコースターはそんなお客様(革仲間でしょうか?)からご質問を頂いたのですが、文章や写真では伝えきれないと思い実物を製作して送る事にした訳です。
ご質問のメールには、本当に様々な試行錯誤の様子が書かれていて、、これは応援したいなと思いましたね。。。
実物を見ないとわからないところもあるとは思いますが、折角作るのだからと工程ごとにかなり写真を撮りましたので皆さんもよろしければ参考にしてください(^^)
ちなみにこの技法については本当に数年前から試行錯誤しては五助屋レザーさんに教わったり、作品の写真を観察したりして身につけたものなので少し違う工程もあるかもしれませんのでより良い方法は五助屋レザーさんのブログを熟読すべきだと思います。結構大々的に公開してくださっていますよ。本当に参考書より勉強になります♪

このコースター、、
完成まで2時間はかかったと思います。
極力ご質問くださった方と同じ環境で作ろうと思い革漉き機を使わないで手漉きで作ったのが特に大変でした。
革漉き機を導入してから「均等に漉く」という作業がほんの数分で終わるようになりましたが手漉きは本当に大変ですね。。持っていると本当に良い機械なんですが、かと言って決して安いものではありませんし革漉き機導入はかなり勇気がいるものと思います。
ヘリ漉きだけで良いから1万円くらいで簡単に漉ける工具が開発されたらバカ売れだろう(笑)

それでは(その1)と題して、今回は革の裁断からヘリ漉きまで♪

最後に製作メモとして材料や使用工具などまとめて書きますが、今回の革は2ミリ厚のヌメ革と3ミリ厚のトコ革の張り合わせでの製作です。
ここも手断ちのほうが良かったと後から思いましたが、抜き型とプレス機はとても効率が良いです。
という事でレザークラフト万能機ALL-2000ですね♪
結構硬めの革だったのですがサクッと抜けます。
革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)_a0228364_04203031.jpg
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抜き型であればもちろんRP-2000の方が良いのですが、まだ大量生産体制が整っていない今の僕には小さな抜き型、アクリル刻印打ち、金具の取り付けなどコンパクトで万能機なALL-2000で充分です。まぁ、いずれRP-2000も買いますけどね(^^)
あと、ALL-2000で密かに良く使うのはカービング際ののフラワーセンターです。完璧に水平な力が入るので本当に綺麗に決まるんです。モウルだと癖なのか?一発で打とうとすると、どうも手前が浅く、奥が深く入ってしまいます。刻印の角度を傾けながら回すように打つと均等に入るのですが、失敗して深く入り過ぎてしまい刻印のツブツブの溝に革が思いっきり食い込んで刻印を外したら革が引き剥がれるなんていう失敗もあります。結構ヤル気なくなります(^^;)

これらのパワーツール、11月末まで五助屋レザーBASEカートショップにてセール開催中です。15%OFFですよ!!このチャンスにいかがでしょうか?
ALL-2000は他店購入ではついてこないコーナー抜きや直線切り(ギロチンカッター)もついてくるので更にお得です♪

ここからは手順を追って解説して見ようと思います。
①裁断
革漉き機を使わないで立体形成を施したコースターを作ってみる(その1)_a0228364_04353520.jpg
②ヘリ漉き
漉き終わりの写真で失礼。
今回はこんな感じでいきます。
・漉き幅5ミリ
・ヘリを2ミリ厚から1ミリ厚に漉く
・3ミリ幅のプレスエッジャーで立体形成
・溝ネン2.5ミリでステッチラインの印付け
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まずはフチからの漉き幅を決めます。今回はフチから5ミリです。ここら辺は段漉き、斜め漉き、革の厚みなどでも塩梅が変わってくると思いますので色々と実験してみてください。
以前も書きましたが「ここから漉くぞ!」という印はステッチンググルーバーを使うと良いと思います。

まずは定規でフチから5ミリのところに印をつけます。
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この印に合わせてステッチンググルーバーの幅を決めれば楽で正確です。
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銀面のネジ捻の時は同じ方法で鉄筆かなんかで印をつけてネジ捻の幅決めをすると楽ですよ♪

で、ここからヘリ漉きです。
今回はSINCEのエッジャーを使いました。これは段に漉ける訳ですが、立体形成は斜め漉きでも大丈夫なのでフレンチエッジャー、革包丁、ヘッドナイフなどでも大丈夫です。

ここから漉きに入ります。
グルーバーのあとに添うように、
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今回はSINCEのエッジャーでフチを漉きます。片側が三角刀のような構造なので段になります。

革包丁やラウンドナイフだとガラス板必須ですが、フレンチエッジャーは不要な感じです。
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トコって硬い、、というか繊維が荒い?とにかく刃物の切れ味がすぐに落ちます。
そんな場合は水で濡らしてから漉くと良いです。
力技でいくと怪我しますし、革もダメにします。。
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あとはルージュスティックによる研ぎですね。
研ぎというか、刃物にタンニンがつくと滑りが悪くなります。その汚れとりだと思った方がいいです。引っかかる感が出てきたな。と感じたら2〜3回程度で良いので手前に引きながら研いでください。
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刃物関係にはルージュスティックガンガン活用してください♪

こんな作業を繰り返す訳ですが立体形成の際の漉きで一番大切な事は、段漉きでも斜め漉きでも「均等な厚みに漉く」という事です。
なのでダイヤルゲージは必須です。
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本当に手間がかかる作業なのですが、この作業の良し悪しで全て決まるようなところがあるので少しずつ丁寧に作業しましょう。
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ちなみにこの漉きの作業1時間くらいかかったような気がします(^^;)

今回SINCEのエッジャーを使って考えた事なんですが、まず、少し内側に寝かして三角刀のような使い方をして、
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それから水平にして漉く。
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接地面が減る、つまり抵抗が減るので漉きやすかったです。
良かったら試してください(^^)

今日はこんな感じで♪
次回は立体形成からです(^^)


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by tkanno4649 | 2018-11-25 19:42 | レザークラフト | Comments(2)
Commented by dworks at 2018-12-18 01:33 x
なるほど!グルーバーで溝を掘ってからフレンチエッジャーですか!参考になります✨今まではどうすれば綺麗に段漉きが出来るか試行錯誤した末に内側のガイドに刃をつければいいと思い頑張りましたが、すぐに切れなくなり、刃をつけすぎて薄くなり革に負けて刃こぼれ😱負のスパイラルに陥ってましたが、このブログを拝見させて頂きスッキリしました!レザークラフト 頑張ります✨まだまだ日々精進です😄
Commented by tkanno4649 at 2018-12-18 20:58
> dworksさん
こんばんは(^^)
大変な試行錯誤をされてたんですね。。段漉きについては僕もまだまだ試行錯誤してます。難しいですよね(^^;;
このグルーバーで溝を掘ってからフレンチエッジャーや革包丁で段に漉く方法は靴作りをした際に同じような技法があったので、それをアレンジしてみました。色々作ってみると色んなヒントが隠されていますね。
お互い頑張りましょう!
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