革漉き機を使わないで段漉きしてみよう!福島県福島市の自宅兼工房でレザークラフト教室、革製品の製作などをしています。Handmade leather goods t.kannoです。 気圧の変化に弱いので偏頭痛に悩まされております(^^;) まだ本調子ではなくしっかりとした作品を作ってはいませんが試作などは作れるようになってきて革を触る機会も増えてきました。 五助屋レザーさんは早くもBASEネットショップを再開しています(再度休養に入りますが)。思うように動けないなかでも強い精神力で頑張っている姿は見習わなければです。 でも工具は安定した購入しておりますよ(笑) 今回購入したのはSINCEのステッチンググルーバーです。 購入の決め手は「かっこいい」なので、本当は1,500円くらいのステッチンググルーバーでも全く問題ありません。 ただ、安いステッチンググルーバーってガイドの構造がいまいち好きではありません。薄い革だと外しちゃう事が多くて困っていました。ここら辺はこのグルーバー、見事にクリアーしてます。ガイドの構造が秀逸です。切れ味も良好です(^^) ステッチンググルーバーはネジ捻同様、主にステッチの穴明けのガイドとして使う工具です。 銀面に溝を掘りそこに穴開けをして縫うと糸が埋まるので糸切れ防止の効果もあると思いますが、銀面を切る分革の方は強度が弱くなるのでしょうか? あと、失敗してズラしてしまうとアウトという恐ろしさもありますね(^^;) ちなみにアメリカだとステッチンググルーバーが良く使われていますよね。 余談ですが糸の強度に関して、 糸も麻糸だと革より糸が切れるので革へのダメージが少ないです。補修しながら使う感じですね。ビニモなどの化繊糸だと糸切れしにくい代わりに革の方が先に切れる。まぁ、革が切れると言っても毎日使って20年とか30年後、と言った感じだと思いますが、、 これは手縫いの場合です。ミシンの場合は化繊糸でも革へのダメージの前に糸が切れる。一箇所切れると解れるように糸が抜けていくというイメージでしょうか? ついでに言うと、縫製にも様々な方法がありますが、それぞれに利点と欠点があるので「単純に手縫いだから頑丈、ミシンはすぐに糸が切れる。」とかいう訳ではないです。 内縫いのカバンなんかだと、ミシンは手縫いで難しいほどの細かい目でも縫えますから糸が表に出る事もありませんからミシンの方が頑丈です。あと、柔らかい革は断然ミシンの方が縫いやすいです。 合理的に考えるとミシンは早く手縫いは時間がかかります。もちろん手縫いのほうが頑丈だとは思いますが、そこまで強度が必要ないところはミシンの強度で充分です。 ミシン縫いは強度がない。なんていう事は全くないです。 糸の両端に針をつけて交差させる手縫いはアメリカではサドルステッチという技法で、その名の通りサドル(馬の鞍)を作る時の手縫いです。やはり人と馬の命にかかわるものですからね。悪意を持って全力で引き千切ろうととしても切れない、それだけ強度に拘る必要があると言う事です。逆に言えばお財布にそれだけの強度は必要ないとも言えると思います。 僕が手縫いしかしないのは、手縫いに拘っている訳ではなく単純にミシンを上手く使えない。というだけです。 今は改造アンティークミシンを使っていますが、ゆくゆくはしっかりとしたミシンを購入して適材適所で活用したいです(^^) まとまりのない余談でした。失礼。 話をステッチンググルーバーに戻します。 僕の場合、穴開けのガイドは「捻」を使います。 どういう場面でよく使うかと言うと床面の溝掘りです。 ではステッチンググルーバーを使って均等な厚みに段漉きしてみましょう(^^) 1回だと溝が浅いと思ったら何度か同じ溝を掘ってみると均等な溝ができます。 段漉きは少し厚めの革じゃないと立体形成が決まりません。2mm厚以上ら欲しいところです。漉くのはだいたい1/2と言った感じでしょうか? 右利きの方でしたら、右横にスライドさせる様な感覚で押すと上手く切れますよ(^^) と、こんな感じに上手く漉けました。 下の写真は段漉きをするために作られたSINCE のエッジャーです。構造的にはフレンチエッジャーですが、片側だけ彫刻刀でいう三角刀のような形状になっています。 相変わらず良く切れます。 段漉きを入れて立体形成した後に縫製すると糸スレ防止になりますし見た目もスマートな感じになります。 革漉き機だと簡単に均等に漉けます。だからといって気軽に導入できる機械でもありませんよね(^^;) そこで開発されたのが段漉きに特化したSINCEのエッジャーだと思うのですが均等な厚みに漉くのがちょっと難しいです。 立体形成は段漉きでも斜め漉きでも良いのですが、厚みが均等というのが肝です。 ここら辺ははっきり言って僕が語るところではありません。五助屋レザーさんのブログにいっぱい書いてありますので探してみてください。探しついでに記事読破してみたらいいですよ。当然僕は読破しています。 革漉き機だとキツイ細かなところは今でもこの方法で段漉きしています。一つの方法としてよろしければ参考にしてみてください(^^) ↓カートショップサイト 即納品可能商品のレザーアイテムや工具を販売しております。また、ご購入頂いた方には個別で技法などのご質問受け付けております♪
↓ポチッとしてくださると元気が出ます♪あと様々なスタイルのクラフターさんのためになるブログを発見できます(笑)↓ 革・革小物 ブログランキングへ
by tkanno4649
| 2018-09-01 23:49
| レザークラフト
|
Comments(0)
|
検索
最新の記事
画像一覧
記事ランキング
カテゴリ
全体
レザークラフト レザーカービング シェリダンスタイルカービング レザークラフト教室 ネットショップ フィギュアカービング スツールマンスタイルカービング レザーの集い イベント オーダー コンテスト ネットショップ レザークラフト工具 ギター バンド ベース ゲーム iPhone Mac DAW スポーツ 革蛸コンテスト 中国製の粗悪工具 ネコ 仕立て 講習会 染色 バイク 試作 ミシン 治具 コラボ 革仲間 タグ
レザークラフト(250)
シェリダンスタイルカービング(228) レザークラフト工具(204) 刻印(146) Handmade-leather-goods t.kanno(126) カービングの技法(112) 失敗談(89) BASEカートショッピングサイト(58) 染色(46) レザークラフト部(41) レザークラフト教室(40) ギター(38) 革蛸コンテスト(32) 参考書(32) フィギュアカービング(28) 自作工具(28) 革漉き機(22) 手縫い(22) コンテスト(21) カービング図案(19) イベント(17) 実験(14) レザークラフトの技法(14) 委託販売(14) スツールマンスタイルカービング(13) SN STAMP(12) オーダーメイド(11) 音楽(11) ミシン(10) 講習会(10) 駒合わせ縫い(9) 震災(9) バイク(9) レザーショップ(8) DTM(8) Mac(7) 仕上げ(7) コラボ(7) バンド(7) りーふくレザークラフト部(7) スタンピング(6) ヤフオク(6) かがり(6) フィリグリー技法(6) 仕立て(6) カルフォルニアスタイルカービング(6) オイル(5) ゲーム(5) ハーマンオーク(5) 中国製の粗悪工具(4) 最新のコメント
以前の記事
外部リンク
ブログジャンル
フォロー中のブログ
ライフログ
ブログパーツ
|
|||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ファン申請 |
||